キャラクターデザインは「設定」から!物語性を持たせるアイデアの広げ方

キャラクターデザインをするとき、つい見た目から考えてしまいがちです。髪型、服装、目の形…。もちろん見た目も大切ですが、より魅力的なキャラクターを創るには、そのキャラクターが「何者なのか」という**設定**から考えてみることが効果的です。

設定を深く掘り下げることで、キャラクターに個性や物語が生まれ、見る人を惹きつけます。この記事では、難しい設定を考えるのではなく、**あなたのアイデアを広げて物語性を持たせるためのヒント**をお伝えします。

「どんな子?」ではなく「どんな人生?」を考える

キャラクターを創るとき、「どんな子かな?」と考えるよりも、「この子はどんな人生を歩んできたんだろう?」と想像してみましょう。そのキャラクターの過去や性格、好きなものや嫌いなものが、自然とデザインに反映されていきます。

例えば、「明るい女の子」という設定だけでは平凡ですが、「お菓子作りが好きな、元気な女の子」と考えると、エプロンやホイッパーを持たせてみたり、髪型を三つ編みにしてみたり、具体的なデザインのアイデアがどんどん湧いてきます。

アイデアを広げるための3つのヒント

まずは、あなたの描きたいキャラクターについて、以下の3つの質問に答えてみましょう。完璧な答えは必要ありません。あなたの自由な発想を大切にしてください。

1. そのキャラクターの「役割」は何ですか?

あなたのイラストの中で、そのキャラクターはどんな役割を持っていますか?

  • 物語の主人公:どんな目的を持って旅をしているのか? どんな武器を持っているのか?
  • サブキャラクター:主人公にとって、どんな存在なのか? どんな特技を持っているのか?
  • 背景のキャラクター:街のどこに住んでいるのか? 何の仕事をしているのか?

役割を考えることで、キャラクターの服装や持ち物、表情に一貫性が生まれます。

2. そのキャラクターの「個性」は何ですか?

そのキャラクターを唯一無二の存在にする「個性」を考えてみましょう。

  • 好きなもの・嫌いなもの:好きなもの(例:猫)をモチーフにしたアクセサリーを身につけたり、嫌いなもの(例:虫)を見て怯えている表情を描いてみたり。
  • 性格:恥ずかしがり屋なら、少し俯いているポーズにしてみたり、自信家なら、胸を張ったポーズにしてみましょう。
  • :髪をいじる癖があるなら、その仕草を描き加えてみましょう。

こうした細かい「個性」は、キャラクターに人間味を与え、見る人に親近感を抱かせます。

3. そのキャラクターの「秘密」は何ですか?

誰も知らない、そのキャラクターだけが持っている「秘密」を考えてみましょう。秘密は、キャラクターに深みとミステリアスな魅力を与えます。

  • 例1:いつも元気に見えるけど、夜になると魔法の力で傷を癒している
    普段は明るい表情で描かれているけど、夜のイラストでは少し寂しげな表情にしてみる。
  • 例2:大きな武器を持っているけど、実は争いが嫌い
    力強いポーズの裏で、武器を持つ手が少し震えているように描いてみる。

これらの秘密は、必ずしもイラストにすべて描き込む必要はありません。あなたが知っているだけで、描くキャラクターに説得力が生まれます。

キャラクターデザインは、設定から考えることで、単なる「絵」ではなく「物語」を創り出す作業に変わります。あなたの頭の中にいるキャラクターたちに、ぜひたくさんの人生と個性を与えてあげてください。