写真から学ぼう!トレース機能を使ってイラストの構図を練習する方法

「イラストを描きたいけれど、いざ描き始めると構図が決まらない…」「人物のポーズが不自然になってしまう…」そんな悩みを持つ初心者の方は多いのではないでしょうか。デッサン力や構図の感覚を身につけるには、たくさんの練習が必要です。

でもご安心ください。デジタルアートには、写真を使った効果的な練習方法があります。今回は、**トレース機能**を活用して、構図やデッサン力を楽しく身につける方法をご紹介します。トレースは悪いことではありません。まずは練習方法の一つとして活用してみましょう。

トレースは悪いこと?まずは練習として活用しよう

トレースとは、写真や絵をなぞって描くことです。「人の作品をなぞるのは良くないのでは?」と思うかもしれませんが、練習目的で自分だけで楽しむ分には何の問題もありません。

トレースの最大のメリットは、**構図やバランスの感覚を視覚的に学ぶことができる**点です。どうすれば人物が魅力的に見えるのか、背景とのバランスはどう取ればいいのか、などを写真を通して具体的に理解できます。また、普段描かないようなポーズやアングルにも挑戦できるため、表現の幅を広げるのに役立ちます。

無料アプリでのトレース方法

トレースは、以下の簡単なステップで始められます。

  1. **練習用の写真を選ぶ**:著作権フリーのサイトから、好きなポーズや構図の写真を探します。風景や建物などでも構いません。
  2. **アプリに写真を取り込む**:イラストアプリの「画像読み込み」や「インポート」といった機能を使って、写真を作業画面に表示させます。
  3. **透明度を調整する**:写真が置いてあるレイヤーの透明度を下げ、うっすらと見える状態にします。こうすることで、新しく描く線が見やすくなります。
  4. **新しいレイヤーに線を引く**:写真の上に新しいレイヤーを追加し、その上からなぞるように線を引いていきましょう。

このとき、写真の線をそのままなぞるだけでなく、「線の強弱を意識する」「骨格を想像しながら描く」といったことを意識すると、よりデッサン力の向上につながります。

トレースから一歩進む、構図の考え方

トレースに慣れてきたら、少し応用してみましょう。写真の構図を参考にしながら、自分で自由に描いてみるのです。

  • **ポーズやアングルを真似る**:写真の人物のポーズを参考に、オリジナルのキャラクターを描いてみましょう。
  • **「三分割法」を意識する**:画面を縦横に3分割し、その交点に描きたいものを配置すると、安定した美しい構図になりやすいと言われています。写真がこの法則に沿っているか確認してみましょう。

トレースは、あくまで上達のための練習方法の一つです。練習を重ねていくうちに、だんだん写真がなくても魅力的な構図やポーズが思い浮かぶようになります。次の記事では、表現の幅を広げる「ブラシ設定」について解説します。お楽しみに!